お墓参り

キリスト教のお墓参りはこれで安心!手順と注意点をわかりやすく解説

アシスタントちえ
アシスタントちえ
キリスト教のお墓参りって仏教のお墓参りとどう違うんですか?初めて行くのでちょっと不安です。
筆者・やま
筆者・やま
キリスト教のお墓参りは仏教のお墓参りと比べて少しだけ手順や作法が異なる部分があります。それさえ覚えておけば大丈夫ですよ。

本記事では、初めてキリスト教のお墓参りに参加する人も戸惑わないよう、お墓参りの手順を時系列で丁寧に解説していきます。最後まで読んでいただければ、服装や持ち物、注意点なども具体的に示し、安心して準備ができるようになります。

キリスト教のお墓参りの流れ

まずはキリスト教のお墓参りの基本的な流れを分かりやすく解説していきます。

1. ご挨拶〜清掃

お墓の前に着いたら、ご遺族に続いて、お墓に向かって静かに頭を下げます。この時、仏教のお墓参りと異なるのが「手を合わせる習慣はない」ということです。

次に、お墓の周りを掃除します。これは、お墓をきれいにすることで、故人を敬う気持ちを表す行為です。ここは仏教のお墓参りと共通しています。

お墓の掃除が終わったら、ご遺族に続いて、お墓の前に立ちます。

2. 献花と祈り

キリスト教のお墓参りで最も重要なのが、献花と祈りです。献花は、故人への愛情と尊敬の気持ちを表す行為です。ご遺族に続いて、花を墓前に供えましょう。

祈りの言葉は、ご自身の言葉で伝えるのが基本です。故人への感謝の気持ちや、安らかにお眠りになっていることを願う言葉を、静かに語りかけましょう。

ただし、キリスト教では本来、祈りは故人ではなく「神への感謝」になります。だからといって故人への気持ちを祈りの言葉にするのはマナー違反とは思いませんが、神への感謝の言葉も忘れずに捧げたいものです。

もし、祈りの言葉を思いつかない場合は、ご遺族に教えてもらうのも良いでしょう。特に神への感謝の言葉は同じキリスト教でもカトリックやプロテスタントで異なりますので、ご遺族に伺ったほうが無難です。あるいは、キリスト教の聖書にある言葉や詩を引用するのもよいです。そのために、あらかじめ聖書の言葉を読んでおいたり、今の自分の気持ちにふさわしい聖書の言葉をインターネットで検索するのも良いと思います。

献花と祈りが終わったら、静かに頭を下げて、お墓から離れます。ご遺族に続いて、お墓を後にしましょう。

キリスト教のお墓参りの服装

キリスト教のお墓参りの服装は、仏教のお墓参りと比べてそれほど厳格ではありません。しかし、故人への敬意を払い、場にふさわしい服装を選ぶことが大切です。

服装のマナー

キリスト教のお墓参りの服装は、基本的に「清潔感があり、地味な服装」が基本です。派手な服装や露出の多い服装は避けましょう。

特に、女性は、露出の多い服装やミニスカート、ショートパンツなどは控えるべきです。また、男性は、襟のないシャツや短パンは避け、スーツやジャケットなどを着用するのが望ましいでしょう。

服装に迷った時は、ご遺族に相談するのが一番です。ご遺族の意向を尊重し、失礼のない服装を選びましょう。

おすすめの服装

キリスト教のお墓参りにふさわしい服装は以下の表にあるとおりです。

男性 女性
スーツ ワンピース
ジャケット ブラウス&スカート
シャツ&チノパン ブラウス&パンツ

これらの服装は、清潔感があり、地味ながらも失礼のない服装としておすすめです。

キリスト教のお墓参りの持ち物

キリスト教のお墓参りに必要な持ち物は仏教のお墓参りと比べてそれほど多くありません。必要なもの、あると便利なものを事前に用意しておくことで、スムーズに、そして気持ちよくお墓参りをすることができます。

必要な持ち物

キリスト教のお墓参りに必要な持ち物は以下のとおりです。仏教のお墓参りでは必須とも言える線香やライター、数珠などはキリスト教のお墓参りでは必要ありません。また、故人が好きだった食べ物を供える習慣もありません。

清掃用具に関してはご遺族が持参すると思われますので、参列者であれば特に必要はないかと思います。

持ち物 説明
故人への愛情と尊敬の気持ちを表すために、花を供えましょう。一般的には白い洋花(ゆりやカーネーションなど)が選ばれます。生花だけでなく、造花でも問題ありません。
ハンカチ お墓参りの際に、涙を拭いたり、手を拭いたりするのに必要です。
筆記用具 お墓参りの後、何かメモする必要がある時に重宝します。

あると便利な持ち物

キリスト教のお墓参りに必須ではありませんが、あると便利な持ち物を紹介します。

持ち物 説明
帽子 日差しが強い日に重宝します。
日傘 同じく日差しが強い日に重宝します。
聖書 分厚いですが、あるとお墓参りへの思いがまわりの人に伝わりますし、祈りの言葉も確認できます。

キリスト教のお墓参りの注意点

キリスト教のお墓参りは、仏教のお墓参りと比べてそれほど注意点が多いものではありません。しかし、以下の点は仏教とは明らかに違うため、注意が必要です。

お墓の位置づけの違い

仏教では、お墓は「故人やご先祖様の魂が眠る場所」とされていますが、キリスト教ではそのような考え方はありません。キリスト教では、お墓は故人やご先祖様が確かにこの世に生きていたことを示す証となるものという位置づけでとらえられています。

故人に対する見解

キリスト教では、故人は神様の元へ帰ったと考えられています。そのため、故人を悼む気持ちは大切ですが、長く悲しみに暮れることは控えるほうがよいでしょう。

また、仏教では墓前で故人の冥福を祈るのに対し、キリスト教では「神に祈りを捧げる」という大きな違いがあります。そのためキリスト教では故人を「亡くなった」という表現は避け、「眠っている」や「天に召された」などの表現を用いるのが一般的です。このような言葉遣いにも注意しましょう。

キリスト教のお墓参りでよくある質問

キリスト教のお墓参りは、仏教のお墓参りと比べて少し異なる部分があります。初めての方にとっては、疑問に思うことも多いかもしれません。

ここでは改めて、キリスト教のお墓参りでよくある質問に回答していきます。

アシスタントちえ
アシスタントちえ
キリスト教のお墓参りでもお供え物は必要ですか?
筆者・やま
筆者・やま
キリスト教のお墓参りでは、仏教のように、お供え物を用意する習慣はありません。代わりに、花を供えるのが一般的です。生花だけでなく、造花でも問題ありません。ただし、ご遺族が何かお供え物を希望されている場合は、事前に確認しておきましょう。
アシスタントちえ
アシスタントちえ
仏教のお墓参りでは当然でもキリスト教のお墓参りではタブーになっていることはありますか?
筆者・やま
筆者・やま
さきほどのお供え物もタブーと言えますし、手を合わせることもしません。そしていちばん気をつけなければならないのは言葉遣いです。キリスト教のお墓参りの言葉遣いは、故人を「亡くなった」という表現は避け、「眠っている」や「天国に召された」などの表現を用いるのが一般的です。また、故人を敬う気持ちを表すために、丁寧な言葉遣いを心がけましょう。例えば、故人を「○○様」と呼ぶ場合、「○○様は天国でお元気でしょうか」といった言葉で語りかけると良いでしょう。
アシスタントちえ
アシスタントちえ
ご遺族がいるときではなく、自分だけがお墓参りに行くときに気をつけることはなんですか?
筆者・やま
筆者・やま
本記事の内容に沿って行動していただければマナーに反することなくお墓参りができるはずです。

まとめ|キリスト教のお墓参りへの不安を解消しよう

アシスタントちえ
アシスタントちえ
これで、初めてキリスト教のお墓参りに参加する場合でも戸惑わないで済みますね。

本記事では、初めてキリスト教のお墓参りに参加する人が戸惑わないよう、お墓参りの手順や服装、持ち物、注意点などを解説しました。

キリスト教のお墓参りは、仏教のお墓参りと比べて少し異なる部分もありますが、故人を偲び、感謝の気持ちを伝えることは変わりありません。

本記事を参考に、心を込めてキリスト教のお墓参りができるようになっていただければ幸いです。

ABOUT ME
著者 ライターやま
自宅近隣に大きな墓苑があることと自らもお墓参りを行うことからお墓の取材を続け、お墓とお墓参りにまつわる記事を執筆する専門ライター。専門家の見解も取り入れながら独自の視点で解説することをモットーとしている。